経済学で考える食物連鎖と自然の中の人間

 実は生産者消費者の関係が食物連鎖上で成り立っています。

経済学でいうところの価値をここではエネルギーと捉えると優秀な生産者というものは少ない資源で多くのエネルギーを生じさせることが出来るものとなります。

 また、食物連鎖は「市場」が階層化されています。捕食されるものと捕食するものがピラミッド構造で配置されているのです。とくに生産者の階層化は実際の経済学でも同様のこと(一次生産者の階層が最も下になり、上位にいけばいくほど支配階級となる)が起きていて、食物連鎖というものは経済学で分析しやすい構造になっています。

 

 少し、余談になりますが私の興味を引いた、キーストン種という存在があります。このキーストン種はその環境におけるバランサーのような存在のことで、キーストン種がいなければ群衆の食物事情が大きく変わります。いわばこのキーストン種がその群集の生態を決定しているわけですから彼らを研究すると演繹的に群集の生態を理解できるというわけです。

 影響の大小はあれど、個の生物が全てを決定するとは非常に面白いではありませんか。

 

 生物群集の経済学をエネルギーや物質の収支で考えましょう。つまり、より経済学的なアプローチを持って生物群衆を分析するということですね。

 

 植物を生産者として捉えた場合、植物の一次純生産力(実際に増えたエネルギー量)は以下によって表されるようです。

 

 一次純生産力=総生産力−呼吸量

 

 この式の「呼吸量」を引く意味とは「生産者もまた消費者としての側面を持つ」ということです。つまり、消費者である人間やライオン、ウイルス、アメーバなどと、生産者である植物や植物性プランクトンなども「等しく自然である」ということを表しています。

 

 個人的にはこれが非常に面白く、人間が自然の一種であれば自然破壊などというものは起こり得ないのではないか、つまり、いわゆる自然破壊は自然(人間を包括する)が今の自然をまた別の自然の姿に変えようとしているだけなのではないか、などという下手な邪推を行ってしまうのです。

 それによって自身の種を絶滅させてしまうことがあってもそれは自然が取った一手、つまり淘汰に過ぎないと、そう思ってしまうのです。

 

大西優司

2019年6月
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