理科
2018年05月24日

アリのお話

 昨年夏ごろ、兵庫県尼崎市、神戸市の港から日本に上陸し、話題になったヒアリを覚えていますか?先日大阪府内の民家の段ボールから死骸が見つかったというニュースがあり、温かくなってくると再び注意が必要になってくるとも言われています。


 さて、今日はそんなアリのお話。アリに関する面白い知識をいくつか紹介します。

 

・自分の重さの○○倍を持てる
 皆さんもアリの行列が大きな飴玉を運んでいる姿を見たことがあるのではないでしょうか。私も昔よく「そんな大きいもん運んでも、巣の入り口に入らんやろ・・・」などと思いながら眺めていた記憶があります。しかしよく考えてみるとアリはあんなにも小さくて、あんなにも軽い、なのに大きな飴玉を運べるなんて力持ちですよね。
 実はアリは自分の重さの約700倍の重さを持ち運べるといわれています。体重60kgの人間で換算するとなんと42トンですから、戦車1台を持ち運べるのと同じくらい力持ちということですね。

 

・落ちても死なない?
 物が落ちる(自由落下する)とき、高いところから落とすほど速度は速くなり、速いということはエネルギーも大きくなるので、高いところから地面に落下すると大変なことになります。
 しかし、アリはどれだけ高いところから落ちても、たとえそれが阿倍野ハルカスの最上階からだろうが死なないといわれています。
 これは落体の速度に限界があるからです。先ほど高いところから落とすほど・・といいましたが、それはあくまでも他の原因を考えない時の話であり、実際には空気抵抗というものが働きます。下向きの重力と上向きの空気抵抗はある段階でつり合い、それ以上速くならなくなります。これを終端速度といいます。アリの場合、終端速度で落下しても大丈夫なくらい体が硬いので、どれだけ高いところから落ちても死なないのです。

 

・チリも積もれば
 地球上にはたくさんのアリがいます。イギリスの昆虫学者、C・Bウィリアムズによると地球上のアリの数は約1京匹(京は兆の1000倍)もいるそうです。そしてアリ一匹分の重さはおよそ1~5mgですのでそこから計算すると、なんと「地球上のアリの総重量」と「地球上のヒトの総重量」は、ほぼ同じなんだそうです!なんともスケールが大きいはなしです。

 

塾長 伊敷

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